こだわり生産者_みんなの会社

噛むほどに至福の喜び!濃厚なうま味が自慢の「前田牛」―栃木県・みんなの会社

長年フレンチシェフとして腕を振るってきた増田義明さんが、2018年2月に誕生させた「みんなの会社」。そこで販売しているのは、増田代表が自信をもっておすすめする栃木県大田原ブランドの赤身牛「前田牛」です。「噛む喜びが堪能できる」そのおいしさの秘密を探っていきましょう!

赤身牛にこだわる理由と会社設立にかけた思い

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みんなの会社は、「赤身牛のおいしさを、より多くの方に知ってもらいたい!」という思いから設立された会社です。健康的なおいしさに溢れる「前田牛」を一頭買いし、消費者のもとへ届けることで、地域の生産者を支えています。

「赤身牛」を広め、おいしさの新基準を作りたい

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近年人気上昇中の「赤身牛」。和牛の98%を占め、市場で最も人気の高い「黒毛和牛」と比較してみると、その違いは、「霜降り」と呼ばれる脂肪の入り方にあります。「黒毛和牛」は、日本古来の和牛4種(黒毛和牛・赤毛和牛・短角和牛・無角和牛)の中でも、いわゆる「サシ」と呼ばれる脂肪分が、筋肉の内部まできめ細かく入る遺伝的要素をもった品種です。世界でも珍しく、高値で取引されるため、おいしさの指標として有名な「格付け」の基準も、この品種に焦点を当てて作られてきました。
それに対し、サシが入りにくい残り2%の和牛3種(赤毛和牛・短角和牛・無角和牛)や増田代表が販売する前田牛(ホルスタイン種)は、赤身牛に分類されます。サシが入らないため、市場での格付けは、最初からBもしくはCランクとなることが多く、同じ手間暇をかけて育てたとしても、高値では売れません。赤身牛の生産者は、日本古来の種を絶やしてはならないという使命感や課題意識だけで事業を続けているのが現状です。
しかしながら、増田代表は、赤身牛こそ肉のおいしさの本質ではないかと考えます。
「確かに脂には香りとコクがありますが、肉のうま味は、本来赤身にあります。赤身牛は、世界のスタンダードで、フレンチでも、赤身のおいしさを引き出すためのソースが用いられてきました」
日本でも赤身牛を広め、「生産者と消費者が共になって、おいしさの新基準を作りたい!」という思いで作られたのが、みんなの会社です。

酪農が盛んな栃木県の資源を掘り起こし、シェアNo. 1を目指す

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上質な赤身牛を手に入れるため、増田代表は、日本で飼育されている約480万頭のホルスタイン種(乳牛)に着目しました。ホルスタイン=乳牛というイメージがありますが、スーパー等で「国産牛」として販売され、実は多くの人が食べたことがあるお馴染みの牛肉です。現在、販売されている大半の「国産牛」は、牛乳が出なくなった経産牛ですが、「若い雄のホルスタインを活用すれば、上質な赤身牛になる」と増田代表は考えます。

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あまり知られていませんが、栃木県は酪農が盛んで、全国第2位のホルスタイン種の生産地です。これまで雄牛の利用は限られてきましたが、生産体制を整えることで、おいしくて安全な牛肉を消費者の方に届けることができます。
「新たな資源を模索するのではなく、掘り起こす。私たちの見方を変えるだけで新たな循環が生まれます。今、牛乳の消費量が減少し、小さな酪農家は生産調整がかかり、苦しんでいます。牛舎の容量はあるのに、生産調整のため頭数を少なくしなければならないという、もったいない状況です。ホルスタインを利用することは、牛、人間、環境にとって良い循環を生み出します」と増田代表。まずは、私たちの価値観を変える第一歩として、赤身牛シェアNO.1を目指します。

良いものを、共に次世代へ繋ぐ

代表の増田さんが、みんなの会社をスタートさせた原動力は、これまでの経験や人との出会いにあります。
フランスで3年修業した後、銀座の老舗フレンチや那須の有名リゾートホテルの料理長として、17年ほど腕を振るってきました。その後は、地方再生で有名な宿泊施設運営会社に入社。社長直属の料飲統括に配属となり、経営哲学や理念を大切にする姿勢や、そのための手法を学びました。廃業間近だった旅館やホテルを地域のために再生したり、生産者を牛耳るのではなく生産者のための地域活性化を行ったり。その時に立ち上げたブランド施設は、今では、ちょっと贅沢な旅行やファミリーで訪れたい人気リゾートになっています。

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写真左下は、前田牧場・専務と人懐っこく舐めようとする牛

「長年にわたって料理長を務められたのは、生産者さんが届けてくれる素晴らしい食材と、その素材の味を支持してくれるお客様のおかげです。また、『お金は後からついてくる。まずは、根本にある事業理念を第一に考える』という、ビジネスマインドを教えていただきました。こうした経験や出会いは、私にとってかけがえのないもので、今はその恩返しをさせて頂いているようなものです」
みんなの会社を設立した背景には、生産者の後継者不足を解消し、日本の食の安全を守りたいという強い課題意識があります。それを実現するためには、政府が進める施策(6次産業化法)に加え、生産者がしっかり利益を上げる仕組みづくりと、それをサポートする会社が必要です。増田代表は、自身が歩んできた経験を活かし、生産者・お客さま・スタッフ・地域と共に次世代に向けた挑戦をしています。

生産者ブランドから大田原ブランドへ!「前田牛」のおいしさとは?

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「前田牛」は、栃木県の前田牧場で育つホルスタイン種です。サシが入りにくいため、脂が少なく、うま味成分が詰まったヘルシーな牛肉です。肉そのものに濃厚な味わいがあるので、塩・胡椒・レモン汁などのシンプルな味付けがよく合います。一般的に赤身牛というと硬いイメージがありますが、前田牛の食感は、「例えるなら、シャキシャキとした歯ごたえを残した茹で野菜のようなもの」と増田代表は話します。

「硬いイコールすべてが悪いわけではなく、適度な硬さは、実は日本人好みです。噛むことにより味わえる『喜び』がある。それを堪能できるのが赤身牛です」

去勢により闘争心が減少し、ストレスが圧倒的に少なくなった牛を牛舎で肥育。放牧されて育ち、筋肉が発達した海外の牛肉に比べ、歯ごたえがある中にもやわらかさが残る肉質に仕上がります。ブランドとはほど遠い存在だった「前田牛」ですが、2019年4月には和牛を含む大田原ブランド11品目に認定。和牛と肩を並べ、そのおいしさが認められています。

前田牧場のこだわり

「前田牛」が優れている点はどこにあるのでしょう?生産する前田牧場には、特筆すべき3つのこだわりがあります。牧場に何度も足を運んだことのある増田代表に、その魅力を伺いました。

経営者ファミリーの中に獣医師がいること

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経営者の前田さん一家の二女、順子さんは獣医師。牛の健康状態はおいしさを左右すると、増田代表は考えています。
「医学的な知見から牛を健康に育てているので、牛にかかるストレスが非常に少ないです。病気の状態では、間違いなくストレスがかかり、筋肉が萎縮し血流が悪くなります。前田牧場では、薬剤に頼らず予防に力を入れているから、肉がやわらかい。そこが一番大きいですね。食材が『健康』に育ったものかどうかは、おいしさの秘訣の一つです。牛が心身ともに健康であれば、肉そのものが持つうま味を最大限に味わうことができます」
多くの牧場では、牛が病気になってから獣医師の診察を受けるのに対し、前田牧場では予防を重視し、牛が病気にならないよう常に健康状態を管理しています。

牛舎にバーク材を活用

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バークとは、製材時に細かく粉砕された杉の樹皮のこと。杉の香りがよく、良いバクテリアの繁殖を促します。悪いバクテリアに対しては、抗菌・殺菌効果が期待できます。前田牧場の牛舎に敷かれているのは、藁ではなく、このバーク材です。
「前田牧場は牛舎特有の鼻を突くような臭いがほとんどなく、いい匂いがします。ハエも少ないため、牛にストレスがかかりません。人間のことがすごく好きで、人懐っこく寄ってきては、ペロペロと舌を出して舐めますから、いかにゆったりのんびり飼育してるかが伺えます。それがおいしさの秘訣ではないでしょうか」と増田代表はいいます。

上質な地下水―大田原の水

水は、くみ上げた地下水を使用しています。全国の水質調査を行う大手ビール会社の研究員からもお墨付きを得た上質な水です。その地下水を、さらに独自開発したフィルターでろ過し、牛たちに与えます。

増田代表のイチオシ!

こだわり生産者_みんなの会社09__前田牧場

お鍋のシーズンには、すき焼きやしゃぶしゃぶ、春・夏・秋は、バーベキューや焼肉がおすすめ!シーズン毎にいろいろな肉料理を楽しんでほしいと、増田代表はいいます。
「特にバーベキューでは、海外のアウトドアシーンでよく目にする塊肉に挑戦してみてください。脂が溶け出してしまう霜降り牛に比べ、柔らかくジューシーに仕上がり、赤身牛の醍醐味を実感頂けるはずです!」
調理のポイントは、肉と肉汁のうま味が最大限に味わえるミディアムレアで焼き上げ、ローストビーフほどの薄さ(2mm~3mm)にスライスすること。お召し上がりの際は、しっかりと咀嚼することも忘れずに。「噛む喜び」を感じられる「前田牛」を、ぜひご家庭で楽しんでみてはいかがでしょうか。


今回ご紹介した企業

株式会社みんなの会社

こだわり生産者_みんなの会社10__前田牧場

フレンチシェフやホテル業界で培った経験を活かし、次世代に向けた新たな仕組みづくりに挑戦しようと、増田義明さんが2018年2月に設立した「みんなの会社」。栃木県大田原ブランドの「前田牛」の販売を行っています。赤身牛特有の濃厚な味わいと歯ごたえある食感、そしてやわらかさが残るジューシーな肉質が特長。運営する「ファーマーズカフェ」では、「前田牛」と地元の提携農家から仕入れた旬野菜を使った料理を提供するなど、その魅力を発信しています。

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