軽井沢の珈琲焙煎所 NAKAJI

キャリアを重ねた焙煎士が 軽井沢からお届けする
ブレンド「ノア」と「ベリー」

長野県の高原地域にあり、豊かな自然に囲まれた風土が魅力の軽井沢。築150年の古民家を改装したコラボレーションスペース「緑友荘」の1階に、コーヒー焙煎研究所「COFFEE ROASTERY NAKAJI」があります。焙煎士の中村元治さん(46)は、コーヒー豆の焙煎だけでなく、焙煎技術トレーナーとしても活動。最先端のコーヒーに日々触れている中村さんが愛情込めて焙煎した、スペシャルティコーヒー「軽井沢ブレンド ノア」と「軽井沢ブレンド ベリー」を紹介します。

コーヒーで楽しいひとときを演出

中村さんは愛知県豊橋市出身。大学卒業後は警察官として12年ほど地域の安全と平穏を守るほか、さまざまな事案に対応してきました。
ターニングポイントとなったきっかけは1994年、東アフリカ・ルワンダで起こった悲惨な事件でした。報道や映画で知るほどに、幸せの基本を作るために大切なことは「家族や仲間たちと笑顔で過ごす時間」と考えたそうです。また、ルワンダのみならず経済的発展途上にある国の役に立ちたいと思い、そういった国々の特産品の一つでもある良質なコーヒー豆に着目。「家族や親しい友人たちとおいしいコーヒーを飲みながら、楽しく過ごせるシーンをたくさん作れたら」との想いで、独自に自家焙煎を研究しました。
試行錯誤を繰り返して満足いく焙煎を身に付け、10年ほど前に豊橋市で念願の自家焙煎コーヒーの店を開業。2012年にはCoffee Quality Institute公認の、コーヒーを世界共通基準に則して正しく味覚評価を行う技能士「国際認定資格Qアラビカグレーダー」の資格を取得しました。15年に軽井沢へ移住し、軽井沢発祥の自家焙煎珈琲会社の焙煎部門に所属した時には、多くの国や農園の豆に接したそうです。その後、東京都内のコーヒー焙煎を事業とした福祉作業所の開設から携わり、製造責任者と技術指導員を兼務しました。キャリアと信頼を積み重ね、20年2月に「COFFEE ROASTERY NAKAJI」を立ち上げました。

冷めてもおいしく、さらに甘さが増す

「軽井沢ブレンド ノア」と「軽井沢ブレンド ベリー」は、中村さんの「コーヒーとともに過ごす時間が明るい笑顔で包まれますように」という想いを込めて開発しました。
「ノア」はフランス語で「クルミ」を意味する言葉。ブラジルとホンジュラスの豆を使った深煎りで、柔らかい口当たりとローストナッツの風味が特徴です。後味には、ミルクチョコレートを思わせる甘さとコクが感じられます。自然豊かな軽井沢の森で、風景と清々しい空気を楽しむ場面が心の中に広がりそうです。
「ベリー」はその名の通り、ストロベリージャムのような華やかで甘い風味。エルサルバドルとグアテマラ、ホンジュラスの豆を使い、甘みを前面に出しました。ひと口飲むとフルーティーな甘みと酸味が広がり、その後はダークチョコレートのテイストが追ってきます。ヨーロッパのような軽井沢の冬に想いを馳せて味わいたいですね。どちらも冷めた時にもおいしく、さらに甘みが増すんですよ。親しみやすい味なので、普段コーヒーをあまり飲まないという人へのギフトに使っても、喜んでもらえることでしょう。

それぞれの豆の味を生かした焙煎を実現

ブレンドコーヒーをつくる際にこだわる要素の一つとして、味のバランスがあります。中村さんは「甘さを印象づける中にも、酸味や苦味とのバランスを考えました」と話します。また、数種類ある精製方法の中で、ベリーには「ナチュラル精製」を採用。収穫したコーヒーの実を乾燥させ、その後に脱穀して中から生豆を取り出す方法で、豆本来の風味や甘みがより出るそうです。
おいしいコーヒーを完成させるには、焙煎機の操作も重要です。「焦がさずに、中まできれいに火を入れるとクリアな味に出来上がります」と中村さん。生産した国や品種によってそれぞれの特徴があるので、これまで積み重ねた経験から、その豆に最も適した焙煎を施します。季節や気温、温度によって状態も変化するため、科学的根拠の知識も必要です。
中村さんは、コーヒーとフードのペアリングについても積極的に提案。「ローストナッツの風味のノアにはアーモンドチョコレート、フルーティーな味わいのベリーには、イチゴやクランベリーといったフルーツが載ったケーキが合うんですよ」と話します。

コーヒーが創り出す幸せな時間

ノアとベリーのパッケージには、青年が軽井沢の自然に囲まれ、リスたちと楽しそうにコーヒーを味わう様子のイラストが描かれています。イラストの中に漂うコーヒーの香りはこちらにも伝わってきそう。すぐにパッケージを開けて淹れたくなってしまいます。中村さんは「自然の中だったり、みんなが集まる場だったり、さまざまな楽しいシーンの中で味わっていただき、おいしくて幸せな気分を感じてもらえたら」と話しています。
毎年9月に東京都内で行われているアジア最大規模のスペシャルティコーヒーの祭典「SCAJワールド スペシャルティコーヒー カンファレンス アンド エキシビション」(2020年は新型コロナウイルス感染拡大の防止のため中止)の、焙煎士らによる「ローストマスターズチームチャレンジ2018」に関東Aチームのメンバーとして出場し、優勝を果たしました。キャリアを積み上げた中村さんは焙煎技術講習やおいしい淹れ方のワークショップなども開き、いずれも人気の的になっています。手間を惜しまず技術を磨き続ける中村さんのコーヒーに、今後も目が離せません。
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事業者紹介

COFFEE ROASTERY NAKAJI(長野県北佐久郡軽井沢町)

コーヒー豆の焙煎士で、焙煎技術トレーナーも務める中村元治さんが主宰する焙煎所。2020年に開設し、オリジナルの焙煎のほか、委託焙煎も行っている。 プロ・アマを問わず技術向上を目指す人を対象に開いている焙煎トレーニングやフライパンを使ったハンドローストワークショップ、オンライン焙煎講座も好評。 「軽井沢ブレンド ノア」と「軽井沢ブレンド ベリー」はオンライン通販で扱っている。

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