有限会社小田畜産 (鹿児島県)

自分たちが育てたものを直接、笑顔の食卓へ届けたい。そんな思いを込めた独自ブランド「小田牛」が本当に美味しい理由

50年前から変わらない製法のエサにこだわって育てられた黒毛和牛を、独自ブランド「小田牛」として販売。その最大の特徴は、脂の融点が低く、人肌の温度で溶けるため、口の中に入れた瞬間に肉のうまみが広がる点にあります。また、牧場から消費者の家庭までを直接つなぐ「ファームトゥテーブル(Farm to table)」を実践。美味しく安心安全なお肉を世界中のファンに届けています。

理想の肉質の黒毛和牛を『小田牛』として商標登録

理想の肉質の黒毛和牛を『小田牛』として商標登録

鹿児島県の南部、薩摩半島に位置する南さつま市は、広大な自然と温暖な気候、質の良い飼料、きれいな万之瀬川の水などの条件が揃っていることから、畜産業が盛んなエリアとなっています。今回ご紹介する小田畜産も、そんな南さつま市で50年に渡り、鹿児島県産黒毛和牛の生産農場を営んできました。
「現在の会長が自分で生産農家をしていたときに、子どもたちから『どうして自分たちでつくっているのに食べられないのか』と言われたことがあったそうです。日本古来の黒毛和牛の生産をしているのであれば、日本の食卓にあげられるようなお肉をつくりたいという思いを強くしたようです」というのは小田畜産の蜜澤彰宏さん。そこで考えたのが、等級ではなく味を重視した生産手法。サシの入り方も重要ですが、味を従事することに重きを置き、徹底的にエサの配合にこだわったといいます。
「他の生産者さんと比べると、米と大麦の2種類の使用率が非常に高いです。米も精白米なので、人が食べるものと同じものを細かくすりつぶして与えています。現在、は4500~5000頭ほどの規模になりましたが、50年前から変わらない昔ながらの配合のエサで育てています」
理想の肉質の黒毛和牛の生産が可能になったことで、『小田牛』という商標登録を取得し販売を開始。ブランドに生産者の名前を冠したのは、ゆるぎない自信の表れといえます。今ではその肉の味に魅せられたユーザーが拡大。国内はもちろん、海外にも輸出をしています。

有名銘柄ではなく、個人名ブランドと品質で勝負する“実力派”

有名銘柄ではなく、個人名ブランドと品質で勝負する“実力派”

マーケティングや商品企画を担当する蜜澤彰宏さんは、「お客様のニーズやターゲットに合わせ、お客様に喜んでいただける商品をご提案していきたい」と話します。
九州は物流コストがかかるため、通販を展開するのは難しい土地。しかし鹿児島が誇る食肉生産や加工の技術レベルは非常に高いので、“こんなに美味しいお肉がある”ということを知ってもらうために通販も活用していくべきだといいます。
「小田畜産では、お肉をすべて急速凍結。最新技術でなるべく組織を壊さずに出荷します。お客様が食べるときにドリップが少ない状態にし、できる限り美味しい状態でお届けします」
サシではなく、味重視の姿勢は、昨今の外国人の嗜好にマッチ。輸出先である台湾と香港では、ミシュランガイドに掲載するような有名店で使用されているのだとか。従来の有名銘柄ではなく、「小田牛」という個人名が付いたブランドと品質で勝負。多くのファンがついているというのは、まさに“実力派”の証と言えます。

口の中に入れた瞬間に脂が溶ける“女性受け”する味わい

口の中に入れた瞬間に脂が溶ける“女性受け”する味わい

50年前から変わらない製法のエサにこだわって育てられた黒毛和牛。それは脂の溶ける温度帯に違いが現れるといいます。
「脂の融点はエサや肥育方法によってそれぞれ大きく変わりますが、私たちが提供する『小田牛』は基本的に、人肌の温度で溶けます。すなわち、口の中に入れた瞬間に脂が溶けるのでしつこくなく、女性受けする味わいとなっています」
また生産日数によっても、肉の臭みに違いが現れるのだとか。小田畜産では、しっかりした生産管理体制を敷き、食べごろを逃さずに出荷。「今では、管理体制が確立されたため、個体差なく、ある程度同じ高品質のものを数多く出荷することができるようになっています」
現在、ニッポンセレクトを通じて提供している『鹿児島黒牛「小田牛」肩ロース』は、黒毛和牛の中でも価格が安定している商品。サーロインと違って、気軽に注文がしやすい商品だといいます。「極端に脂が多すぎるわけではなく、硬すぎる部位でもないので、サシと赤身のバランスも非常に良く、初めて『小田牛』を食べる方にとっては入りやすい商品だと思っています」

通販を始めたときから、どのような商品にも必ずアンケートを封入。その結果をスタッフ全員が共有してきたのだとか。
「その中に、ステーキを焼くときに失敗するお客様もいて、『どうすれば美味しく焼けるのか』という声も多くありました。そこで火加減や焼き時間など詳細を書いた細かいレシピを封入。お客様の不安を解消するよう心がけてきました」美味しいお肉をご家庭に届けるためには最後まで手を抜かない。小田畜産が目指すのは、本当の意味での消費者の満足感です。「黒毛和牛は日本全国にたくさんありますし、こだわっている生産者さんもたくさんいます。我々以上に美味しいお店もあると思いますが、小田畜産は金額と品質、味のバランスを重視。確実にお客様にご満足いただき、リピート率の高い商売を目指しています」

海外ユーザーからも支持を集めている理由

海外ユーザーからも支持を集めている理由

小田畜産の、独自ブランドへのこだわりや徹底的な顧客重視姿勢の根底には“自分たちが育てたものを直接、笑顔の食卓へ届けたい”という考え方があるように思えます。それは現在、世界的に広がりを見せている「ファームトゥテーブル(Farm to table)」の概念に通じるものがあります。実際に海外顧客の間でも、小田畜産が発信するストーリーに共感して評価をしているといいます。

「日本人にはどちらかというと“メーカーだから大丈夫”“大きな会社だから大丈夫”という安心感がありますが、海外の人は意外と、“その食材はどのようなルートで来ているか”を結構調べます。実際に私も海外で試食販売や実演販売などをしてみて、海外の人はストーリーを重視すると感じました」

実際に、生産者が流通や飲食店経営にまで領域を拡大し、直接消費者にアプローチする“6次産業”化の動きも早かったのだとか。

「現会長は、私が入社する以前かなり早い時期に、生産者直営のレストランや焼肉店をオープン。自分のつくったものを食べさせたいという考えが根本にありました。私は以前、東京のテレビ局で働いていましたが、そこで食べたお肉に感銘を受け、“このお肉を売るお手伝いをしたい”という思いから鹿児島に移住。今から10年ほど前のことですから、ちょうど世間で“6次産業化”が話題になる少し前のこと。先見の明があったのですね」

今後は地域活性化を意識した動きも進めていきたいという蜜澤さん。
「我々のすぐ隣の地域で、きれいな海水を汲んで釜だき塩を作っている会社があります。すべての焼肉商品には塩が添付されているので、地元の塩を使って食べていただければと考えています。今後は、美味しいお肉の食べ方から提案していきたいと考えています。なるべくタレを使わずに、素材の味を感じていただきたいですね」

       

今回ご紹介した企業
有限会社小田畜産 (鹿児島県南さつま市)

鹿児島県の南部、薩摩半島に位置する南さつま市で50年前から畜産業を営む小田畜産。鹿児島県産黒毛和牛の生産農場から始まり、現在はメーカーに販売する“一次産業”の部分と、その牛を枝肉にしてから買戻しをして、独自ブランドである「小田牛」の名前を付けて販売も行っています。さらに農場直送通販や加工品の製造販売も手掛けるなど“二次産業”“三次産業”を掛け合わせた“6次産業化”を進める会社へと進化を遂げています。

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