株式会社 北海大和 (北海道)

北海道の素材を手軽な普段使いに―「北海道チーズコーンスープ 」

「株式会社 北海大和」は札幌市の食品メーカー。北海道の豊かな食材にこだわった商品作りをしています。同社の「北海道チーズコーンスープ」はチーズの風味が濃厚なインスタントのスープ。北海道産のコーンを使ったコーンスープをベースに、北海道産のゴーダチーズを贅沢にたっぷりと使用しています。リッチな素材のスープが気軽に楽しめると好評です。

北海道の食材を、ありそうでなかった組み合わせで

北海道の食材、といわれて思い起こすものは何でしょう?5~6個挙げてみていただきたいのですが、おそらくその中には牛乳やチーズなどの乳製品かとうもろこしが入っているのではないでしょうか。両方入っているかもしれません。

それぐらい北海道の食材としてメジャーなとうもろこしとチーズですが、意外にその両者を組み合わせたスープはありません。そこに着目したのが同社の代表取締役の堀田さんです。

同社は北海道の食材を使った加工食品を製造販売しています。コーンもチーズも北海道ならではの食材なのに、組み合わせた商品はない。北海道のコーンとチーズを使ってスープを作ろう。そう思い立ったのだそうです。

「チーズが好きな方ってたくさんいらっしゃいますよね。そういう方に美味しく飲んでもらおうと思ったんです」

堀田さんはそう話します。

濃厚なチーズの風味を楽しんでほしい

「チーズが好きな方って、小さなお子さんからお年寄りまで年齢を問わずいらっしゃると思うんです。もともと人気のあったコーンスープをベースに、そういうチーズが好きな方向けに濃厚なチーズの味が楽しめるスープを作ろうと思いました」

堀田さんのことばです。

目指したのは「チーズの香りがするコーンスープ」ではなく、あくまで「コーンスープをベースにしたチーズのスープ」だったそう。それだけに、チーズが好きな方にぜひ飲んでほしいと話します。チーズのスープというだけあって、チーズの濃厚な香りと風味が楽しめます。

しかもこちらのスープはお湯を注ぐだけ。毎日の食卓に並ぶ一品として気軽に北海道ならではのスープを楽しんでほしい、そういいます。

そして実際に、お客さんからも「チーズ感が感じられてとても美味しい」「すごく感動した」という声を多数いただくのだそう。催事などで直接「美味しかった!」と話してもらうと励みになる、とも。

全国から集まる数多くのお客さんの声の中には、

「美味しい商品を作ってくれてありがとうございます」

という意見もあったそうです。堀田さんはとても印象的だったと話します。

「関西の10代の女性だったんです。『作ってくれてありがとう』とまで言っていただいたのは本当に嬉しかったです」

と微笑みます。

しかしそれほど濃厚で美味しいスープを作るまでには、同社の企業努力がありました。

濃厚さを実現するための数々の努力

北海道チーズコーンスープの味の決め手はやはりチーズ。北海道産のゴーダチーズのみを使用しているのだそうです。

「ゴーダチーズってすごく高いんですよ」

と堀田さんは苦笑いしながら話します。

それゆえ、ふつうチーズをスープに使うときは4種類程度ブレンドしてコストを抑えるのだそうです。しかし同社では、原価が高くなりますがゴーダチーズにこだわっています。

「やっぱりゴーダチーズの方が美味しいですからね」

しかも、です。現在販売している北海道チーズコーンスープは、発売当初の約2倍のゴーダチーズを使用しているそうなんです。

チーズコーンスープはすでに人気を博していたコーンスープをベースに、甘みというよりほんのり塩味の効いた味わいを目指しました。販売まで、開発には1年もの年月がかかったといいます。試作と改善を繰り返した末に「これなら美味しい」と味を完成、満を持して発売しました。

しかしチーズ好きの方からは「濃厚さが足りない」との意見が。そのため販売開始後もさらに改善を続け、飲みやすいのにチーズの風味が濃厚な現在の味を作り上げました。最終的に、チーズの量を増やしたのだそうです。ただでさえ高価なゴーダチーズを2倍量。

「だ、大丈夫なんですか?」

そうお聞きしたところ

「原価は高くなりましたが、そこは企業努力で」

と大らかな笑顔で答えてくれました。

味作りで一番苦労したのはコクだといいます。一般的な市販のスープでは、チキンやポークなど動物性のエキスを使うのが常識。しかし同社では野菜の素材を活かしたスープ作りにこだわりがあり、動物性のエキスは一切使いません。そのため、野菜と乳製品だけで味の深みを出すのは大変な作業だったそうです。

秘密はまだあります。それは溶けやすさ。インスタントのスープはお湯を入れたらすぐに溶けなくてはいけません。溶けやすい粉末を作るためには、加工する際の機械の大きさが重要なのだそうです。大きすぎると場所により品質のバラツキができてしまうといいます。

同社ではほどよいサイズの機械を使用しているとのことなのですが、細かい話は企業秘密なのでごめんなさい、とのお話でした。ともあれ同社の商品の溶けやすさは評判になるほど。味には関係のない部分ですが、細かな心配りです。

国産・北海道産の食材を手軽に

お話をうかがっている間に、とくに印象的なお話がありました。北海道や国産の素材に対するこだわりについてお聞きしていたときのことです。

「国産の原料を製造しているところは、ほとんどがお土産やギフト向けです。どうしても価格が高くなってしまうので、単価の高いお土産に使われるんですよね。スーパーなどでは高いものは売れないので、普段使いのお店には国内産は流通しません。しかしそれは問題だと思います」

「うちは価格は企業努力で抑えて、国産の素材を使った商品を手ごろな価格で販売したいと思っています。スーパーのほか最近はネット通販など選択肢は増えましたが、皆さんに気軽に食べてもらえる商品を作ろうと考えています」

確固たる理念を形にするべく、企業として活動しているのが伝わってきました。しかもお話を聞けば、難しい顔をしてではなく自然に楽しみながらそれを行っているのです。

「会社が大きくなってくると設備も大きくなってきて、作れるものが増えますよね。昔は作れなかったものが今では作れる環境になってきているので、商品開発や仕事に対するワクワクは増えています」

高い志を持ちながら、その時々の環境の中で肩ひじ張らず楽しんで仕事する。素敵だなあと思いました。ワクワクしながら次はどんな商品をお考えなのでしょうか。

「北海道産の原材料を使用して、すべてのカテゴリーの商品を作りたいと思っています。今はスープ・ふりかけ・お茶漬け・瓶詰などを作っていますが、ゆくゆくはカレーやパスタソースも作りたいですね」

北海道産の素材を活かしたカレーやパスタソース。美味しそうではありませんか?現在の同社の商品には、ビーツやアスパラのスープなど、ほかでは見かけない北海道ならではの食材を使ったラインアップがそろっています。それらの商品と同じように個性的な商品になるのでしょう。新製品も楽しみです。

今回ご紹介した企業
株式会社 北海大和 (北海道札幌市東区)

北海道の札幌市にて、昭和56年に創業。北海道や国内産の魚介類・野菜・畜産品を、スープ・ふりかけ・お茶漬け・レトルトなどに加工、販売しています。安心・安全な商品づくりのため、製造は自社工場。国内のスーパーや小売店で気軽に買える価格帯での商品化にこだわっています。札幌・関東・関西に拠点があり、全国に北海道の食を発信。そのほかアメリカや台湾・中国など27か国にも輸出。日本の食を海外に向けて紹介しています。

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