伊藤米穀 有限会社 (愛知県)

伝統食・お米の新しいカタチ「KOMETE 玄米と白米のディップせんべい さしすせそ玄米せんべい セット 」

愛知県名古屋市の「株式会社 伊藤米穀」は80年続くお米の問屋さん。こだわりの飲食店に卸しているほか小売りもしており、お米好きのお客さんが集まります。

「KOMETE」は、そんなお米屋さんが作った有機玄米と白米を使った新感覚のおせんべい。日本で長く食べられてきたお米の魅力を改めて伝えたい。そんな気持ちをカタチにした商品です。

玄米を食べやすく、お米の魅力をあらゆる人へ

「きっかけは、コロナウィルスによる自粛期間中のSNSでのコロナ支援サイトでした」
同社の代表で、五つ星お米マイスターでもある伊藤さんは話します。

もともと店舗で玄米だんごを販売していました。しかしコロナにより販売イベントが続々中止に。玄米だんごは過剰在庫となってしまいます。そこでSNSで支援を求めたところ、とても大きな反響を得たのだそうです。

あらためて、玄米への関心の高さを感じたといいます。

店舗には糖尿病やダイエットなど、食にかかわる悩みを抱えたお客さまも来店します。しかし結局白米に戻ってしまう方が多いのだそう。聞くと、手間がかかる・食感が食べづらいなどの理由で、玄米のよさはわかるものの食べ続けられないという声が多くあったそうです。

身体によい玄米を食べやすくできないか。そう考えた伊藤さんご夫婦は知恵を絞ります。そして「お菓子にすれば食べやすいのでは?」という思い付きから、おせんべいにするアイディアを得たのだそうです。

さらにクラッカーをヒントにディップを付けるスタイルを、そして味の違いに気づいてもらうため玄米と白米両方を使うことを、さらに米と合う味付けから「さしすせそ」を着想。イメージを膨らませていったといいます。

伝統的な米食への想いと斬新さは、商品化の過程でさらにいかんなく発揮されます。

誰もが美味しくいただける「新感覚のごほうびせんべい」

伊藤さんがこの商品に込めた想いは2つ。「玄米で健康になってほしい」と「ごはん・米を食べてほしい」です。

玄米をおせんべいに加工したことでとても食べやすくなりました。おせんべいは炊いたごはんを潰して作るのではなく、製粉した米を練って焼き上げます。玄米も、製粉して使うことで栄養価はそのままに独特の食べづらい食感がなくなりました。消化しやすくなるので、小さなお子さんにもおすすめです。

元々お米やおせんべいが好きな方はもちろん、健康志向の方や玄米デビューを考えている方・グルテンフリーのお菓子を探している方、そして新しいもの好きな方まで色々な方に試してもらいたいと伊藤さんは話します。

パッケージのデザインにもこだわり、贈り物にもしやすいように工夫しました。こだわりのお土産にもぴったりです。また地球環境のためにと、包装はできる限りシンプルに。さらに食べられなくなったお米で作られた紙素材「kome-kami」を使用、フードロスの削減にも貢献しています。

そしてお米について考えてもらうきっかけにしてほしいと、白米と玄米の2種をセットに。食べ比べてみるとわかりますが、確かに味が違います。大人も子どもも楽しみながらお米の学びを得ることができます。

「KOMETEの魅力を一言で言うと何でしょうか?」の問いに、

「新感覚のごほうびせんべい」

伊藤さんはそう答えてくれました。まさに老若男女だれでも好きなおせんべいを、新感覚でいただける商品になっています。ちなみに、オーブントースターで1分ほど加熱するとさらに美味しくなるそうです。お試しを。

しかし一朝一夕でできた商品ではありません。美味しいおせんべいを作るため・お米の魅力を伝えるためには、独創的なアイディアに加えて苦労の積み重ねも必要でした。

伝統的な米食文化を新しい感覚で、美味しいカタチに

お米の魅力を伝えるために、美味しいお米を使いたい。名古屋から全国に発信したいという気持ちもあり、地元愛知県の西尾市にある「咲こう農場」の有機玄米を使用することにしました。

その玄米を粉砕して製粉、食べやすいおせんべいとして焼き上げます。しかし簡単には完成しませんでした。

玄米だとどうしても食感が固くなってしまうのです。そこで極薄にしようと考えたのですが、玄米の薄焼きに対応できる工場が見つかりません。

3社目にして対応してくれる工場に出会います。ようやく理想のおせんべいが完成。噛んだときの軽い食感とそのあとの口どけも思い通りのものができたといいます。

さらにちょっと突飛にも見えるディップ。実は米食とのつながりも考えていました。

ごはんは納豆や漬物・味噌汁など、発酵食品を合わせて食べることが多くあります。ごはんとおかずを一緒に食べて口の中で味を変化させることは「口中調味」と呼ばれ、日本の食文化の特徴です。発酵食品がごはんに合うなら、おせんべいにも合うのでは?というひらめきがあったそうです。

そこでディップには発酵食品を使うことに。名古屋らしくと、「小倉トースト」のあんことバターをベースに麹をプラス。麹はもちろんお米屋さんのこだわりで米麹。甘さのバランスを調整するのに苦労したそうです。

もう1つのディップは、チーズをベースにいぶりがっこをプラス。「発酵」というコンセプトに合わせてチーズ感にこだわり、味の濃いレッドチェダーチーズを採用。いぶりがっこは遊び心だと笑いますが、コリコリした食感のために手作業でカットしているこだわりぶり。

そして5つの調味料「さしすせそ」。こちらも日本の食文化に欠かせない調味料なのでおせんべいに合わせたそうです。しかもそれぞれ添加物を使用していないものを使用しています。

「あと実はですね…」

「『さしすせそ』は5種類。『五つ星お米マイスター』の5という数字にひっかけたかったんです」

伊藤さんはいたずらっぽく笑います。そんなところでまで五感を刺激していたとは!

「お米に驚きと愛を込めて」

着想・構想から約3年。試作の連続を経て「KOMETE」はようやく完成し、2021年12月に販売を開始しました。構想にかなり時間をかけたといいます。

企業理念の見直しや自社の強みの整理など、根本的なところから深く考えました。その結果自社の現状などをはっきりと認識することができました。気持ちがぶれることがなくなり、判断もスムーズになったそうです。

「お米に驚きと愛を込めて」をテーマに、今後も商品開発を進めていくと話してくれました。

まさにそのテーマに、同社の強みや方針が表現されていると言えるのではないでしょうか。長い伝統を持つ米食に尊敬の念と愛を持ちつつ、あっと驚くような新しさをプラスしていく。それは今回ご紹介した「KOMETE」でも貫かれていました。

クラッカーをヒントにしつつ、ごはんと発酵食品の伝統的な組み合わせを意識したディップ。
あんこやバターと米麹、チーズといぶりがっこなど和洋を自由に横断する組み合わせ。

伝統を継承しながらも類を見ない独創的な商品となっています。
さらに伊藤さんは話します。

「米は日本人の主食であり、食生活の中心であり、なくてはならないものです。だからこそ五つ星お米マイスターとして、米の必要性をもっと伝えていきたい。そして1人当たりの米の消費量を上げ、農業問題にも貢献したいと考えています」

美味しいものを提供するというのは目の前のお客様への真摯な態度。それはもちろんのこと、さらに日本の食文化全体を考え次世代に伝えていくという大きな目標もお持ちでした。その姿勢は、先に見たように確かに商品に現れています。

今までずっと、ご夫婦二人三脚でやってきたそうです。そして今も第2弾・第3弾と新しい商品の準備を進めているとのこと。今後もお二人による、しなやかさとまっすぐさを共存させた商品開発が楽しみです。

今回ご紹介した企業
伊藤米穀 有限会社 (愛知県名古屋市中区)

ひつまぶしや天むすをはじめ、五平餅やたこめしなど豊かな米食文化が根付く愛知県。伊藤米穀は名古屋市で創業80年、3代続く米穀店です。五つ星お米マイスターの伊藤社長と、奥様でブランド統括マネージャーを務める久実代さんの温かいお店です。2021年11月には「MUSUBI千代松」もスタート、名古屋から全国へ新感覚の米食文化を発信しています。

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